イル・プルーのフィナンシェの最大の特徴は、焦がしたバターの焦げの部分をしっかりと使うことです。
よくあるレシピでは、沈殿物は漉して捨ててしまいますが、師に言わせると(捨ててしまうという工程)は、ものすごくおかしいのだそうです。
お料理なんかでも、デグラッセといってお肉などを焼いたあとフライパンについた旨味を水やワインでしっかり取ってソースに入れて使います。それをやるとやらないとでは味に格段の差が出ます。そもそも旨味の部分を捨ててしまうという行為がおかしいということです。確かに。
話をフィナンシェに戻して。
工程は単純ですが、細心の注意が必要なポイントが多いのでやや難易度も高いのかなと思います。「バターの焦がし」と「混ぜ方」「バターを生地に混ぜ込む時の温度」「焼き時間」です。底までしっかり焼き色が付くまで焼くと回りはご覧のように焦げてる?というくらいの焼き色になりますが、これで正解です。
焼いた当日は、外側がかりっと中ねっちりのおいしさが楽しめます。日もちはしますが日が経つとこのコントラストはなくなってきます。焼き菓子ですが、当日が(も)おいしいもののひとつです。
このお菓子もアーモンドがポイントです。アーモンドの風味がこんなに豊かに感じられるのはマルコナ種ならではだと思います。普通フィナンシェは四角が一般的ですが、イル・プルーではオーバル型で焼くのも特徴。
フィナンシェは比較的ポピュラーな焼き菓子だと思いますが、(ねちっとしているだけで何がおいしいんだか)と思っていたので、卵白だけを使って作るので余りがちな卵白処理にはいいかな、と思うものの作ったこともありませんでした。食べたこともあまりないので他と比較しようもないのですが、フィナンシェ好きのYさんはイル・プルーのフィナンシェを大絶賛です。(2007.1.19記)