第1クールも残すところ後2回。最後の1回はキッシュとかカナッペとかなので、お菓子は今回が最後です。2年はすごく長い期間だと思うのですが、イル・プルー通いに関しては本当にあっという間という感じでした。それだけ充実していたということですね。
「さつまいものオペラ」は弓田先生の天才ぶり発揮!というお菓子です。ルセットに『オペラの歴史の持つざわめきを表現しようと思ったけど出来上がってみたら静かなオペラになった』という注釈が付いていました。弓田先生のコメントは非常にユニークなものが多くて、最初は笑っちゃうんですけど、実際に食べてみるとなんとなく(なるほどな)と思えるから不思議です。先生の描くイメージがちゃんと自分に伝わってきているということですね。
ビスキュイ・ジョコントにはさつまいものペーストとイヴォワール(ホワイトチョコ)が入っているので、かなり重厚なビスキュイです。ビスキュイにチョコレートやペーストをこんなに入れるなんて目からうろこです。(そうか〜、入れてもいいんだ。)と、まずそこにびっくり。当然難易度は高くなるので、ムラングをつぶさないように美しく混ぜることができないと×です。
ガナッシュはジャンデュージャ(ヘーゼルナッツのチョコレート)とエバミルクで作ります。生クリームじゃなくてエバミルクなのはなぜ?と思いますが、何度も試作をしてエバミルクの方がいいということになるのでしょう。ひとつのお菓子へのこだわりを感じました。
イモのペースト作りはデモンストレーションのみでした。オレンジコンパウンドを「隠し味」として入れるのですが、そこで「隠し味というのは分かっちゃいけない、他の材料を引立てるために入れるものだ」というお話しがありました。ガトーショコラに入れるシナモンとナツメグのことを思い出しました。入っていることは分かってはいけないんですね。なるほど、イル・プルーのお菓子って奥が深い。
そして今回問題だったのが、上にのせたヌガー・オ・ショコラ・・・・。
ヌガーを作って薄く伸し、カットする作業です。これがもう大変で大変で。まず作業をする板を温めます。クッキングシートを敷いた上にヌガーを流し、クッキングシートを上にものせて、めん棒で伸していきます。熱くて柔らかい内に、17.5×17.5の板状が2枚取れる大きさに伸し、さらに3.5×7.8mmの大きさにカットしていくのです。先生のデモを見ているだけでも相当大変そう。あまりの緊張にもたもたやっていたら、すぐに固くなってきてしまって、「もうこれ以上伸せない〜」と半泣き状態(笑)。回りを見渡すとみんな難なくやっていて、私ってダメダメ?とやや落ち込みました。固くなってしまったら低温のオーブンで5分ほど温め直し、再度柔らかくして伸します。ペアを組んでいたYさんは熱心に温度や時間を聞いていたのに、横で私は(もう作らないし)と心の中で思っていました。ごめん・・・。熱いのでヤケドをしないように注意しつつ、固まる前にカットしないといけないのでスピードも必要。ものすごい集中力が必要な作業です。なんとか終わらせましたが、これでどっと疲れてが出てしまいました。その後デモを見ていてもぼーっとしてしまい、Yさんに「・・・寝てる?」と指摘されたりしていました。今までで一番疲れた。ほんとに。
後はビスキュイとガナッシュとイモのペースト入りのクレーム・オ・ブールで組み立てて仕上がりです。ヌガーはワンカット分ずつにカットしてあり、組み立ててから載せます。
試食タイムにはぐったり疲れ切っていたので(この重そうなケーキは食べたくないな)と思っていたのですが、少し食べてみたらすごくおいしい!!どっしりとしてお芋とシナモンの素朴な味、古き良きフランスを感じました。結局全部食べてしまいした。
ヌガーは八つ橋の味に似ていて「これって八つ橋じゃない?」と言うと、みんな「ほんとだ」「そういわれると八つ橋に思えてくる」と言ってました。「あんなに苦労して八つ橋なの?」の一言に笑いました。
以前作った正統派オペラより、断然こちらの方が好きです。
★★★★